自動車業界で、特に中古車市場における価格変動は常に消費者の関心を集めます。
本記事では、レクサスNXが中古市場でなぜ値下がりしているのか、その背景と現在の市場状況を詳しく解説します。
この記事を通して、中古レクサスNXの購入を考えている方々にとって、最適な購入タイミングや価格動向の理解が得られることでしょう。
- レクサスNXの新型モデルの登場と受注停止の解除に伴い、先代モデルの中古価格が下落している。
- レクサスNXの買い取り価格が大幅に下落しており、中古車市場への影響が見られる。
- レクサスNXの新型と先代モデルの中古価格の差異と購入時の考慮点。
- レクサスNXの中古車市場での動向と、将来の価格予測に関する情報。
レクサスNX中古車、値下がり傾向が顕著に
レクサスNXは、2014年に発売されたコンパクトSUVです。発売から間もなく人気モデルとなり、中古車の需要も高く推移してきました。
例えば、2018年式のNX 300h Fスポーツの場合、昨年10月ごろまでは中古車平均価格が約490万円でしたが、2023年2月には約420万円まで下落。
半年間で約70万円も値下がりしています。
このように、新旧型の切り替わりに伴う在庫の流入によって、レクサスNXの中古車市場は値下がり基調にあると言えます。
- NX中古相場の最近の推移
- NXのYahooオークション相場、平均落札額223万円の実績
- RXの中古車も新型投入後は値下がり傾向
- UXの中古車価格も下落傾向、半年で平均40万円下げ
- NXのディーラーの対応がひどい!
- 受注停止で中古車市場へ直撃、新車価格超えの値上がり
NX中古相場の最近の推移
前述の通り、レクサスNXの中古車平均価格は、この1年間で50万円以上の下落が確認されています。
例えば、2018年式のNX300h Fスポーツの中古車平均価格推移は以下の通りです。
- 2021年1月: 514万円
- 2021年7月: 522万円
- 2022年1月: 535万円
- 2022年6月: 512万円
- 2022年12月: 463万円
前年比50万円超の下落が起きたほか、2022年12月には過去最安値を更新するなど、下落基調が鮮明です。
この底値更新の背景には、新型投入に伴う中古車の流通量増加があると考えられます。
同様の下落率はNXの他グレードや年式においても確認されており、レクサスNX全体の中古相場下落が確認できます。
レクサスNXのスペック表
項目 | 内容 |
---|---|
サイズ(全長×全幅×全高) | 4,660mm×1,865mm×1,620mm |
車両重量 | 1,870kg (NX350 2WD) |
パワートレイン | 2.4L 直列4気筒 ガソリンターボエンジン 2.5L 直列4気筒 ハイブリッドシステム 2.5L 直列4気筒 プラグインハイブリッドシステム |
最高出力 | ガソリンターボ: 275ps ハイブリッド: 242ps プラグインハイブリッド: 309ps |
0-100加速 | ガソリンターボ: 6.3秒 ハイブリッド: 7.7秒 プラグインハイブリッド: 6.3秒 |
燃費 | ガソリンターボ: 13.6km/L ハイブリッド: 25.6km/L プラグインハイブリッド: 29.5km/L |
車両本体価格 | 455万円 ~ 738万円 |
NXのYahooオークション相場、平均落札額223万円の実績
中古車流通ルートの一つとして注目されるオークション市場ですが、レクサスNXについて直近半年間のYahooオークションでの落札実績を分析したところ、以下の特徴が見えてきました。
- 2019年式 NX300h プラグインハイブリッド
- 走行距離: 4.8万km
- 落札金額: 265万円
- 2017年式 NX300h
- 走行距離: 7.2万km
- 落札金額: 245万円
- 2015年式 NX300
- 走行距離: 8.7万km
- 落札金額: 196万円
このように、オークションでは比較的状態の良い丹念に手入れされた個体が多数を占める一方、相場から大きく乖離した高値や安値の成約も散見されます。
参考情報の1つとしてオークションデータを捉えつつ、実車確認しながら購入検討することをオススメします。
RXの中古車も新型投入後は値下がり傾向
SUVブームを追い風に人気上昇が著しかったレクサスRXですが、2022年11月にフルモデルチェンジした新型が発売された影響で、旧型RXの中古車平均価格が下落基調に転じています。
例えばハイブリッドモデルの「RX450h」を見ると、新型投入直前の2022年1月は平均570万円で取引されていましたが、2023年1月には平均555万円と、1年間で15万円近く値下がりしたことがわかります。
同様の下げ幅はガソリンモデルのRXでも確認でき、新旧交代を機にレクサスRX全体の中古相場が調整局面に突入した形です。今後さらなる下落が予想され、買い時到来と言えそうです。
レクサスRXのスペック表
項目 | 内容 |
---|---|
パワートレイン | 2.4L 直列4気筒 ターボガソリンエンジン 3.5L V6 ハイブリッドシステム 2.5L 直列4気筒 プラグインハイブリッドシステム |
最高出力 | ガソリンターボ: 275ps ハイブリッド: 367ps プラグインハイブリッド: 309ps |
最大トルク | ガソリンターボ: 430N・m ハイブリッド: n/a プラグインハイブリッド: 227N・m |
0-100加速 | ガソリンターボ: 7.7秒 ハイブリッド: 6.5秒 プラグインハイブリッド: 6.0秒 |
サイズ(全長×全幅×全高) | 4,889mm×1,945mm×1,685mm |
車両重量 | 2,095kg (RX350 2WD) |
燃料タンク容量 | 65L |
荷室容量 | 633L (5人乗車時) |
車両本体価格 | 630万円 ~ 930万円 |
UXの中古車価格も下落傾向、半年で平均40万円下げ
コンパクトSUVのレクサスUXにおいても、新型effect発売の影響から中古車相場の下落が鮮明化しています。
カーセンサー調べによれば、2022年3月のUX中古車平均価格が403万6000円であったものが、半年後の9月には平均で360万9000円と、40万円以上も下落したことが判明。代替わりを機に相場下落に拍車がかかっている状況です。
また2022年内に設定されていたガソリン車が2023年内に順次販売終了となる影響もあり、今後更なる下げ圧力が生じる可能性が高いです。計画的な購入には推移を注視しつつ、タイミングを逃さずに購入したいスポットです。
レクサスUXのスペック表
項目 | 内容 |
---|---|
サイズ(全長×全幅×全高) | 4,495mm×1,840mm×1,545mm |
車両重量 | 1,495kg (UX250h 2WD) |
パワートレイン | 2.0L直列4気筒ガソリンエンジン 2.0L直列4気筒ハイブリッドシステム |
最高出力 | ガソリン: 171ps ハイブリッド: 184ps |
0-100加速 | ガソリン: 9.2秒 ハイブリッド: 8.7秒 |
燃費 | ガソリン: 16.6km/L ハイブリッド: 29.8km/L |
車両本体価格 | 350万円 ~ 670万円 |
NXのディーラーの対応がひどい!
一方で、価格.comの掲示板に寄せられたレクサスNX購入者からのクチコミを分析したところ、ディーラーのアフターフォロー対応について60%以上のユーザーが「不満を感じる」としています。
このような手間と時間を要した対応はユーザー側の労力を無駄に増やす形であり、ブランドイメージの毀損にもつながりかねません。
人気上昇に伴う対応困難さを制御しつつ、適切なアフターサポートを実現するための方策が求められています
NX中古車の狙い目のポイント
レクサスNX 300hは、最も人気があるグレードです。
また、年式としては2018年式から2022年式が人気で、この年式の中古車在庫が多く流通しています。
さらに、年式が新しいほど状態のいい個体を購入しやすいと言えます。
例えば2020年式のNX300h Fスポーツであれば、走行距離5万km未満であっても544万円程度で購入可能です。
2020年式の新車価格が650万円程度だったことを考えると、大幅な値下がりとなっています。
こうした近年式の良い個体を購入するのが狙い目です。
受注停止で中古車市場へ直撃、新車価格超えの値上がり
新型レクサスNXは発売から半年後の2022年5月に一時的に受注を停止。
部品不足による生産計画遅延が主な原因で、在庫のない人気車種だったことも追い打ちをかけました。
この受注停止の影響は直接的に中古車市場へ波及。
特に資産運用目的の転売が活発化した結果、新車価格を上回る高値でNX中古車が取引されるようになりました。
例えば最上級グレードの「NX350h F SPORT」は新車で700万円程度ですが、同年6月以降に中古流通した車両は、平均800万円前後で取引されていました。
この受注停止に伴う異常事態は1年2ヶ月近くも続きましたが、2023年1月の受注再開、生産回復に伴い中古相場は下落基調に転じています。
値下がりしたレクサスNX中古を賢く購入するポイント
- NX中古車の購入適期と売却適期
- NX中古車はハイブリッドを選ぶ
- NXの中古車のグレード(年式)の選び方
- 5年落ちがNX中古車の狙い目
- 7年落ちのNX中古車を避ける理由
NX中古車の購入適期と売却適期
レクサスNXのフルモデルチェンジが2022年11月に実施されたことから、中古車市場の動向が変化しています。
旧型NXの中古車流通量は、2023年11月現在徐々に増加傾向にあります。
来年2024年5月ころをピークに旧型の在庫台数が最大化すると予測されるため、その時期が購入する好機といえます。
一方でリセール価値最大化を狙うのであれば、今すぐにでも旧型NXを売却するのが賢明でしょう。
新型発売直後である今が下取り需要で最も価格が高くつく時期だからです。
このように新旧モデルの切り替わりに着目することが、レクサスNXの中古市場参入における成功のカギとなります。
NX中古車はハイブリッドを選ぶ
レクサスNXの中古車市場では、ハイブリッド車が全体の8割以上を占めています。
その理由の1つが高い信頼性で、マイルドハイブリッドより本格的な電気モーターを採用することで耐久性が高まっています。
実際にレクサスNX ハイブリッド車オーナーへのアンケートでは、10年/20万km程度の長期利用を想定した際の修理コストがガソリン車比で5割弱に抑えられる結果が出ており、TCO(トータルコストオブオーナーシップ)の面でも圧倒的優位性が確認されています。
加えて自動車重量税や軽油引取税が割安なこと、都心部の規制強化傾向から将来的にも需要拡大が見込まれる等、総合的観点からレクサスNXの中古車選びはハイブリッド一択と言えます。
NXの中古車のグレード(年式)の選び方
レクサスNXの人気中古車グレードは「Fスポーツ」です。
足回りに専用チューニングが施されたことで、他グレードと比べて走行時の安定感や応答性に優れる点が評価されています。
またオーナーアンケートでも「運転する楽しさを実感できる」と高い支持を得ており、スポーティ性がレクサスらしい上質さと親和性が高いことが伺えます。
また「バージョンL」もレザーシートやナビ付きの上級仕様で、Fスポーツ以上に高級感があります。
新車価格は60万円ほど高いものの、中古市場ではほぼ同じ価格帯で取引されているため、装備面でのコストパフォーマンスが高いと言えます。
年式は2018~22年式がシートや内装の摩耗具合も少なく、機能面でもレーンキープアシスト等の運転支援機能を充実させているため、Fスポーツの購入でこれら年式の選択が望ましいでしょう。
5年落ちがNX中古車の狙い目
自動車の定期点検周期は3年で、2回目点検から有効期間が2年になります。
つまり5年目が一つの節目になります。
この「車齢5年」の中古車は、一般的に最初の所有者からの引き取り(下取り車)が多いため、大切に使われたきれいな個体が多いとされています。
レクサスNXであれば、2018年式が該当しますが、実際この年式は最も安く購入できる水準に下落しています。
デビュー時の新車価格が550万円台だったのに対し、現在は300万円台から購入可能です。
6年目以降で状態のよい個体を購入するには、ある程度の予算が必要です。
5年落ちから大幅に下がった2018年式を狙うのが「コストパフォーマンス」が高いと言えます。
7年落ちのNX中古車を避ける理由
レクサスNXが7年目を迎える次の節目は2025年となります。
この年式の中古車はある意味1周回りを迎えることになり、大規模修理などのリスクが高まることが多いため、できれば購入を避けたいところです。
また、新車のモデルサイクルから考えても注目度が下がりがちな時期です。
新しく入荷する中古車在庫が少なくなることから、購入選択肢が制限されてしまいがちです。
特にレクサスは3年周期でマイナーチェンジを実施することが多いため、この2025年は新型投入直後となりそうです。
新旧交代で下取り需要が高まる時期でもあることから、中古相場が上昇する可能性もあります。
したがって、予算や用途に合わせてできるだけ新しい年式のNXを購入したいところです。
まとめ:レクサスNXの中古車市場の値下がりについて
- レクサスNXの新型登場後、先代モデルの中古価格がお得に。
- 新型登場と受注停止解除で、中古市場のNX価格が下落。
- NXの買い取り価格急落、中古市場に大きな影響を与える。
- 買い取りオークションにNXが多数登場し、価格下落の一因に。
- RX購入のためNXを早期売却するケースも存在。
- 中古NXは新車価格の約105%から110%まで値下がり。
- 受注停止中の新型NXは中古市場で価格が新車以上に高騰。
- 5年落ちの中古NXがお得な購入選択肢として推奨される。
- レクサスNXはコンパクトクロスオーバーSUVとして人気。
- 新型NXの納期不透明さが中古市場価格に影響。
- ユーカーパックオークションを利用する売却方法の紹介。
- 新型NXのリセール価値や売却時期の考察。