メルセデス・ベンツBクラスは、高級車ブランドとして知られるメルセデス・ベンツのラインナップの中で、最も手頃な価格で提供されています。
しかし、なぜこのモデルは他のメルセデス・ベンツ車種に比べて安価なのでしょうか?
この疑問に答えるため、Bクラスの価格設定の背景にある複数の要因を探ります。
この車のエントリーモデルとしての位置付け、実用重視のデザイン、そして市場における需要と供給のバランスなど、さまざまな側面からメルセデス・ベンツBクラスがなぜ安いのかを解析します。
- メルセデス・ベンツBクラスはエントリーモデルであり、高級感に欠ける設計が安価な理由の一つ。
- 実用重視のデザインにより、外観がダサいとの評価もあり、人気が低い。
- AクラスやCクラスと比較して人気が低く、新車・中古市場での価格が低い。
- 中古価格の下落が著しく、評価額の低下が価格設定に影響している。
メルセデス・ベンツBクラスがなぜ安いのか
- エントリーモデルで高級感がない
- 見た目が実用重視でダサいとされる
- AクラスやCクラスほど人気がない
- 中古価格下落の理由
- メルセデス・ベンツAクラスはなぜ安い?
- 欠点や修理費用の高さ
- 乗る人は貧乏人?
メルセデス・ベンツのBクラスは、同社のラインナップの中で最も手頃な価格帯のモデルです。
新車価格が500万円前後と高級車の域に達しているものの、中古車となると100万円台後半から購入可能なケースも少なくありません。
なぜBクラスは新車、中古ともに安く設定されているのでしょうか。以下、主な要因を見ていきます。
エントリーモデルで高級感がない
Bクラスが安い大きな理由の一つが、メルセデス・ベンツのラインナップにおけるBクラスのポジションです。
Bクラスは同社が展開するSクラスやEクラスといった高級セダンとは異なり、コンパクトカーやスモールミニバンを範とした実用重視の設計思想に基づいています。
たとえば車高はグランドセダン並みに低く抑えられておらず、利便性を優先した高いサイドステップが設定されていたり、室内空間確保のためにセダンよりもフラットなルーフ形状が採用されているなど、優雅さという観点からするとスタイルに劣後感を抱かせる要素が少なくありません。
一見した感覚として「高級車らしさにやや欠ける」印象を持つ人も多いはず。
この「ぼんやりとした高級感の無さ」がBクラスの価格設定に影を落としていると考えられます。
メルセデス・ベンツ Bクラスのスペック表
項目 | 内容 |
---|---|
発売年 | 2019年 |
車名 | B180 / B200d |
車両型式 | W247 |
乗車定員 | 5人 |
全長 | 4430mm |
全幅 | 1795mm |
全高 | 1550mm |
ホイールベース | 2730mm |
最小回転半径 | 5.6m |
車両重量 | 1440kg |
燃料タンク容量 | 50L |
トランク容量 | 455 / 1540L |
エンジン | B180: 1.3L 直4DOHC 16バルブ ターボガソリン (136ps) B200d: 2.0L 直4DOHC 16バルブ ターボディーゼル (150ps) |
駆動方式 | FF |
トランスミッション | 7速DCT / 8速DCT |
見た目が実用重視でダサいとされる
前項で触れた「ぼんやりとした高級感の無さ」は、Bクラスの外観デザインが招くものといえます。
冒頭で例示した車高の高さやフラットなルーフ形状といった要因が、視覚的にはひどく端的に「実用車然としている」印象を抱かせることにつながっているのです。
SNS上などでもBクラスの外観に対する否定的な意見は少なくなく、「ダサい」「デキる」「威張れない」といった辛らつなコメントが寄せられることも珍しくありません。
メルセデス・ベンツにおいて高い人気を誇るモデルといえば、流線型の低重心ボディを纏ったAクラスや、上質な室内空間を備えたSクラスなど、視覚的魅力が高い車種が典型的です。
その意味で、見た目のスタイリッシュさという点において他モデルとのアンバランスさが目立つBクラスは、デザイン面での劣後感ゆえに「安さ」という烙印を押されてしまった、とみなすことができます。
AクラスやCクラスほど人気がない
Bクラスが安く設定される理由として、販売台数の推移から読み取れる「人気の無さ」も見逃せません。
同社が販売するAクラスやCクラスといった他のコンパクトカーと比べた場合、Bクラスの新車販売台数はここ数年、常に下位に甘んじる状況が続いています。
中古車市場においても、Bクラスの流通台数はAクラスやCクラスと比較すると圧倒的に少なく、入手困難な車種であると言っていいでしょう。
さて、自動車の価格設定に大きな影響を与える要因の一つが「需要と供給」です。ある車種に対する需要が高い場合、販売店としては価格をある程度吊り上げることが許容されます。
一方で、需要が少なければ値引き販売を行わなければ車両在庫が積み上がってしまうリスクが生じます。
上記の通り、Bクラスが売れ行き不振にあえいでいる状況を鑑みると、販売店サイドとしては値引き販売ででも台数を押し出す必要がある、という事情がBクラスの安さに拍車をかけている、と考えられます。
メルセデス・ベンツ Aクラスのスペック表
項目 | 内容 |
---|---|
発売年 | 2018年 |
車名 | A180 / A200 / A250 / A200d |
車両型式 | W177 |
乗車定員 | 5人 |
全長 | 4419mm |
全幅 | 1796mm |
全高 | 1440mm |
ホイールベース | 2729mm |
最小回転半径 | 5.5m |
車両重量 | 1365kg |
燃料タンク容量 | 43L |
トランク容量 | 370 / 12010L |
エンジン | A180: 1.3L 直4DOHC 16バルブ ターボガソリン (136ps) A200: 1.3L 直4DOHC 16バルブ ターボガソリン (163ps) A250: 2.0L 直4DOHC 16バルブ ターボガソリン (224ps) A200d: 2.0L 直4DOHC 16バルブ ターボディーゼル (150ps) |
駆動方式 | FF |
トランスミッション | 7速DCT |
メルセデス・ベンツ Cクラスのスペック表
項目 | 内容 |
---|---|
発売年 | 2020年 |
車名 | C180 / C200 / C300d |
車両型式 | W206 |
乗車定員 | 5人 |
全長 | 4756mm |
全幅 | 1820mm |
全高 | 1438mm |
ホイールベース | 2865mm |
最小回転半径 | 5.7m |
車両重量 | 1595kg |
燃料タンク容量 | 66L |
トランク容量 | 455L |
エンジン | C180: 1.5L直4 DOHC 16バルブ ターボ (170ps) C200: 2.0L直4 DOHC 16バルブ ターボ (204ps) C300d: 2.0L直4 DOHC 16バルブ ターボディーゼル (265ps) |
駆動方式 | FR/4WD |
トランスミッション | 9速AT |
中古価格下落の理由
続いてBクラスの中古市場での安さが目立つ点について考えてみたいと思います。
中古車の価格を左右する要因として、まず新車時の車両本体価格が挙げられます。
その上で、評価減率の大きさが中古車の絶対価格の高低に影響を与えます。
Bクラスの新車本体価格は500万円台と決して安くないものの、中古車市場では100万円を切る低価格の物件も珍しくありません。
これは他の同クラスの高級車と比べても異例の速さで評価額が下がっていることを意味しています。
この点に関しては前項までで解説した「需要の乏しさ」が大きく影響していると考えられます。
人気がない車種の中古車は流通量を確保するため、大幅な値引き販売を余儀なくされることが多々あるからです。
加えてBクラスでは、全長や車幅といった寸法こそ他の高級セダンと大差無いものの、車高が高めに設定されている影響から、「コンパクトカーの域を出ない」と評価されがちな点も新古車価格の差を拡大させる一因となっている、と分析できます。
メルセデス・ベンツAクラスはなぜ安い?
メルセデス・ベンツのAクラスが安い理由として、まず同社のラインナップ内におけるAクラスの位置づけが挙げられます。
AクラスはBクラスと同様、中古が手頃な価格でメルセデス・ベンツの所有を実現できる「エントリーモデル」と言える存在です。
例えば乗用車最上位であるSクラスの新車価格が1800万円を超えるなか、Aクラスのそれは300万円台後半と、圧倒的な開きがあります。
高級車ブランドにありがちな「廉価版」というイメージが付きまといがちな理由がここにあり、人気面で劣後する一因となっています。
加えてAクラスはSUVやクーペといった別車種と比べた場合にも、ハッチバックならではの使用シーンの限定性から需要そのものが制約される側面があると考えられます。
さらに中古車流通台数でも圧倒的なシェアを誇るAクラスの大量流通が、販売店サイドからの値引き対応に拍車をかけている可能性も考えられ、これも安値傾向の背景にあると思われます。
一方で機構的複雑さという観点では、上位モデルほど高度な機能を搭載している訳ではないため、信頼性自体に大きな問題は無いと言えます。
ただし検討すべきリスクファクターとして、電子制御に起因する故障は稀に存在しており、点検やアフターサービスには一定のコスト負担が発生する可能性を念頭に置いておくべきでしょう。
中古車平均価格
- 新車価格(現行モデル/2018年10月~) 322万円~641万円
- 現行モデル(2018年10月~/2021年):200万円~548万円
- 3代目モデル(2012年11月~2018年9月):約120万円
- 2代目モデル(2005年2月~2012年10月):約37.3万円
- 初代モデル(1998年9月~2005年1月):約20万円
欠点や修理費用の高さ
続いてBクラスの中古が安く設定される理由を、実際の車両性能や修理実績という観点から考察してみましょう。
まず車両のメカニズムに関しては、前期型においてブレーキ関連の部品不具合を理由としたリコールが実施されるなど、信頼性にやや難があるイメージが付きまとっています。
さらに部品交換の際にかかる修理費用も決して安くはなく、高級車に割り切れない料金体系が敬遠される要因にもなっていると思われます。
こうした欠点も相まって、中古車購入を検討する消費者という視点では、同じ500万円クラスの車種からすればBクラスは「コストとのバランスをとる意味で魅力に乏しい」と判断されることが多いのかもしれません。
修理費や部品交換にかかる高額なコストも、Bクラスの中古が他のドイツ高級車と比べて過度に安く推移している要因の一つと考えられるでしょう。
ベンツBクラスの寿命はどれくらい?
走行距離ベースでは、適切な定期メンテナンスを前提とした場合、概ね10万km程度までは使用可能と考えられます。
これはターボチャージャーや高度な電子制御機構を多用した現代のコンパクトカーとしては高水準の寿命性能であり、他メーカーの同クラス車と比較して遜色のない頑丈さを誇っていると評価できます。
一方で年数ベースの耐用年数に関しては、Someca(日本自動車輸入組合)の基準で見る限り、12年または16万km走行を目安に劣化の進行が懸念される旨が示されています。
ただしこれはあくまで統計的な目安であり、適切なメンテナンスと日常の取り扱い如何によっては15年程度までの使用も十分可能とする意見も少なくありません。
いずれにせよ自然退化による摩耗を完全に食い止めることはできず、長期使用に対応するためには定期的な点検が欠かせません。
予期せぬ故障発生時の高額な修理コストを考慮すると、こまめな保守がBクラスの耐久性と経済性の両立に大きく資すると言えるでしょう。
ベンツBクラスの故障リスクと注意点
- エアコンコンプレッサーの焼付き・異音などの不具合
- オルタネーターの故障による充電不良
- セルモーター、スターターの磨耗によるエンジンの始動不良
- トランスミッション部品の摩耗、オイル漏れ
- 過経年劣化による油圧関係不調
- DPFフィルターを搭載するディーゼル車の排気系統不調
これらはいずれも経年劣化に伴う摩耗や損傷などが原因で、特に長期使用車や走行距離の長い中古車では注意が必要です。
修理費用も多額に上がるリスクが高いため、予防保全的な観点から定期点検を欠かすべきではありません。
初期不良が判明したブレーキシステムやリコール対象の部品交換の有無も、中古購入時の確認ポイントとして挙げられます。
乗る人は貧乏人?
Bクラスの新車価格は500万円を超える高額な車両であり、一概に「貧乏人」と決めつけることには無理があるでしょう。
むしろ持てる予算の中でBクラスを選ぶ中堅所得者が主な購入層であると考えられます。
ただしラインナップの中でBクラスが下位モデルという位置づけにあることから、周囲に対する見栄やステータスを重視する消費者層から見れば「本当の高級車ではない」「自分の社会的地位を偽装している」などネガティブなイメージが先行しやすいという側面は否めません。
実際にはBクラスには上位モデルと同等の安全性能や快適装備が揃っているうえ、室内空間や走行性能に優れた一台であることを踏まえれば、「貧乏人」というレッテルを貼るのは性急過ぎるともいえるでしょう。
なぜ安いのにメルセデス・ベンツBクラスは魅力的?
- 室内空間はメルセデスNo.1
- 安全性能が高く、家族に優しい車
- B200dはトルクが強力で走りが楽しめる
- 女性にも扱いやすく安心度が高い
- 口コミでは操縦安定性を評価する声も
- リコールや不具合のあるモデルも
- スタイリングはかっこいい?
- 定員は何名?7人乗りできる?
- 子育て世代に実用性が高く支持されている
前節まではBクラスがなぜ安いのかについて、需要の乏しさや実用重視の見た目の劣後感といったマイナスイメージの側面から見てきました。
続いて本節では逆に、そんなBクラスが消費者から支持され続ける理由として、具体的な魅力をいくつか紹介していきます。
室内空間はメルセデスNo.1
Bクラスが指摘される欠点の一つに、セダンやスポーツカーなみの「スタイルの良さにかける」というものがありました。
しかし他方で、その割には手ごろなサイズ感であることから、室内空間や居住性という点ではメルセデス・ベンツのラインナップの中でもトップクラスの性能を発揮します。
乗車定員は5名ですが、リヤシートは3人がゆったりと腰かけできるほどゆとりが確保されています。
トランク容量に至っては通常で455L、後席を倒せば最大1540Lまでも拡張可能で、他のクラスと比較しても卓越したスペックです。
家族遍歴を主目的に高級車を選ぶ場合、この手の実用性こそが最大の魅力となるはず。天井高も十分で仕切りのないフラットな空間は、大柄な人でも乗り降りしやすいのもポイント高し、と言えます。
安全性能が高く、家族に優しい車
性能面でBクラスが誇る最大の武器が安全装備の充実ぶりです。
レーダーセーフティパッケージなどの安全運転支援システムはもちろん、衝突被害軽減ブレーキなどのアクティブセーフティーまで、あらゆる先進装備がSLEクラス並みに高いスペックで実装されています。
特にサイドから接近する車両を検知し、ドライバーのステアリング操作やアクセル/ブレーキの踏み間違いを補正する機能は他メーカーと比較しても注目に値し、家族に優しい一台として高く評価されるでしょう。
また幼い子どもを乗せるケースも多いことから、必要不可欠なチャイルドシートの取り付けに配慮した点も見逃せません。
リヤ席にはISOFIX対応の専用アンカーが標準装備されており、大型のチャイルドシートをしっかり固定できるのは大きなメリットと言えるでしょう。
B200dはトルクが強力で走りが楽しめる
メルセデス・ベンツ B200dに搭載される2.0Lターボディーゼルエンジンは、極めて魅力的な運動性能を発揮します。
最大トルクは実に32.6kgf・mをわずか1400rpmの低回転域から発生しており、排気量から想定される出力を大きく上回るパワフルな加速感を実現しています。
これは2.0Lのターボガソリンエンジンを搭載する一般的なコンパクトカー並みのスペックです。
前輪駆動方式であるにも関わらず、発進時のトルク感や中速域での引っ張りはFR車さながら。
SUVを除くとCセグメントに分類される本格的な後輪駆動車の走行フィーリングに近いと評価できるでしょう。
燃費性能も非常に優れており、19.0km/L(WLTCモード)という実用域での高効率を誇っています。
低燃費とパワーを両立させた次世代ディーゼルエンジンの実力が遺憾なく発揮されていると言えるでしょう。
家族旅行先での山岳ルートなど、快適な走破性を求められるシーンでも十二分に対応可能でしょう。
メルセデス・ベンツ B200dのスペック表
項目 | 内容 |
---|---|
発売年 | 2019年 |
車名 | B200d |
車両型式 | W247 |
乗車定員 | 5人 |
全長 | 4430mm |
全幅 | 1795mm |
全高 | 1550mm |
ホイールベース | 2730mm |
最小回転半径 | 5.6m |
車両重量 | 1440kg |
エンジン | 2.0L直4 DOHC 16バルブ ターボディーゼル (150ps) |
駆動方式 | FF |
トランスミッション | 8速DCT |
女性にも扱いやすく安心度が高い
女性目線で選ぶ自動車のポイントを挙げれば、安全性と扱いやすさがまず上位に来ます。
Bクラスは女性ドライバーから支持される理由の一つが、こうした観点から見ても申し分ない水準にある点です。
先にも述べた安全装備の充実ぶりに加え、運転操作のしやすさという面でも高く評価できます。
例えば狭い駐車スペースへのバック入庫を想定した場合、標準装備されたパーキングアシストスプラスによって周囲の障害物を検知し、ステアリングの切り返しタイミングをアドバイスしてくれます。
こうしたサポートを受けることで、自信のない女性ドライバーでもスムーズに駐車を済ませることができるでしょう。
前述の乗り降りしやすさも好影響を与えており、身長の高い女性でも違和感なく運転姿勢を保てるのは大きな安心材料となるはずです。
口コミでは操縦安定性を評価する声も
消費者同士のクチコミを見ると、Bクラスを絶賛する意見として操縦安定性の高さを挙げるものが多数を占めています。
前輪駆動方式の乗用車に対する一般的な固定観念では、高速走行時の直進安定性に難があるイメージが強いものですが、Bクラスはこうした偏見を覆すほどの巡航安定性を発揮します。
空力性能に長けたボディ形状が高速域でも安定した走行を実現しており、かつ追従性や操舵応答性といったハンドリング面でも手堅い走行フィールが得られるようです。
家族旅行時の高速ドライブを快適に楽しみたいというユーザーにとっては、こうした評価が決め手となりうることでしょう。
リコールや不具合のあるモデルも
一方でBクラスの中古を選ぶ際には、リコールの対象となった車台番号にも注意が必要です。
前期型においてはブレーキ系統の部品不具合を理由として市場回収が行われているほか、変速機の制御ロジックに起因するトラブルも報告されています。
これらの対応済みかどうかを含め、個々の中古車両の整備記録を確認するのが賢明な判断と言えるでしょう。
保証期間内のものであれば正規ディーラーを通じた点検整備も有効的。
材質面のリスクを回避しつつ、手頃な価格で走行パフォーマンスを享受したいというニーズに応えてくれるはずです。
スタイリングはかっこいい?
Bクラスが「かっこいい」とは必ずしも言い切れないのが正直なところで、むしろ実用性重視の保守的なデザインが目立つイメージです。
AクラスやCLAクラスといったスタイリッシュな姉妹車に比べると劣後感は否めず、さらにSUV全盛の現代にあって多目的ハッチバックのBクラスは異端な存在感であることも事実。
ただし不特定多数を相手にする以上、見た目の格好良さは人それぞれの価値観ゆえ主観的。
個人的に気に入った車であればそれで「かっこよさ」は十分ということもできるでしょうし、汎用的でシンプルという意味では逆に長年受け続ける普遍的な魅力を備えているとも評価できます。
定員は何名?7人乗りできる?
Bクラスの乗車定員は運転席を含め5名とカタログスペック上は公表されているものの、実際には小柄な大人や子どもであれば後部3列に3人が座れる場合もあるでしょう。
ただしこのケースでも法的基準上の「定員」という意味合いで変わるわけではなく、あくまで「無理に詰め込める場合がある」という範疇の話という認識が必要です。
3列シートを備える国産大型ミニバンですら、公式定員のクリアランスは限界に近く、万一の事故発生時にもマイナス材料として扱われかねません。
やはり定員超過はリスクを伴う側面が大きいため、可能な限り避けるべき対応といえます。
子育て世代に実用性が高く支持されている
最後に取り上げるBクラス人気の理由が、子育て世代やファミリー層にとっての実用面での使い勝手の良さです。
多人数での乗車を考えた場合、Bクラスであれば3列シートを採用した大型ミニバン並みに、足元空間や肩幅のゆとりを享受できます。
子育て世代は移動時間が長時間に及ぶケースも多く、居住性の確保は大前提とされます。
さらに前席・後席ともに、多彩な収納スペースが設けられているのもポイント。
チャイルドシートなどの大型アイテムを気兼ねなく積み込めるだけでなく、飲み物のペットボトルや絵本・おもちゃといった物品を区別して収納できるのも賢明なアイデアといえます。
こうした細かい実用適性こそ、自動車にとって性能スペック一辺倒に比べて為になる機能のひとつであると評価できます。特に子育て世代の支持の理由はここに集約されていると言っても過言ではありません。
まとめ:メルセデス・ベンツBクラスはなぜ安いのか?について
- Bクラスはメルセデス・ベンツの中で最も手頃な価格帯のモデル
- エントリーモデルであるため、高級感が薄く価格設定に影響
- 見た目が実用重視で、スタイリッシュさに欠けるとの意見も
- AクラスやCクラスほどの人気はなく、需要が限定的
- 新車、中古ともに価格が安く設定される背景に需要と供給のバランス
- 中古市場においても価格の下落が著しい
- 新車本体価格の高さと評価減率の大きさが中古価格に影響
- 他の同クラス高級車と比べ評価額が速く下がる
- 中古車購入を検討する際にはBクラスが魅力に乏しいとの評価も
- 高額な修理費や部品交換コストが価格設定に影響
- エンジンや走行機構は信頼性高いが、電装系のトラブル報告も
- 早めの予防保全対応が故障リスク軽減につながる