ボルボXC60は、スウェーデンの高級車ブランド「ボルボ」が誇るミドルサイズSUVです。
洗練されたデザインと高い安全性能で人気を集める一方で、「壊れやすい」というネガティブな評判も耳にします。
果たして、ボルボXC60は本当に信頼性に欠ける車なのでしょうか?
この記事では、ボルボXC60の信頼性について、様々な角度から検証していきます。
「ボルボを買ってはいけない理由」や「故障に関する口コミ」、XC60の欠点と課題点を詳しく解説。
さらに、「中古XC60の狙い目」や「ボルボを選ぶ人の特徴」、「人気色と内装の魅力」についても触れています。
「ボルボはやめとけ」と言われる理由を検証し、信頼性に定評あるおすすめグレードも紹介。
XC60の故障率の実態をデータから読み解き、壊れやすいという評判の真相に迫ります。
ボルボXC60の購入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
- ボルボ XC60の信頼性と壊れやすさについての真相
- XC60の故障に関する口コミと評判の実態
- 中古XC60購入時の注意点と狙い目のモデル
- ボルボXC60の魅力と、選ぶべき人の特徴
ボルボ XC60は壊れやすいのか?信頼性を検証
ボルボXC60は、スウェーデンの高級車ブランド「ボルボ」が販売するミドルサイズSUVです。
洗練されたデザインと高い安全性能で人気を集めていますが、一方で「壊れやすい」というネガティブな評判も耳にします。
果たして、ボルボXC60は本当に信頼性に欠ける車なのでしょうか?
この記事では、ボルボXC60の信頼性について、様々な角度から検証していきます。
ボルボを買ってはいけない理由とは
ボルボXC60を含むボルボ車を買ってはいけないと言われる主な理由は以下の5つです。
価格が高い
維持費が高い
車種の選択肢が限定的
リセールバリューが低い
ディーラーやサービスセンターの数が限られている
確かに、ボルボXC60は同クラスの日本車と比べると価格が高めです。
2023年モデルの基本価格は約550万円から。
カスタマイズオプションを付けるとさらに跳ね上がります。
また、高品質な部品や専門的なメンテナンスの必要性から、維持費も割高になる傾向があります。
車種ラインナップもSUV、セダン、ワゴンに特化しており、スポーツカーやコンパクトカーは展開していません。
リセールバリューの低さや、ディーラー網の少なさも短所と言えるでしょう。
しかし、これらの欠点の裏にはボルボのこだわりがあります。
高い価格の理由は、徹底した安全設計や環境配慮、上質な素材の使用など、クルマづくりへの真摯な姿勢の表れです。
維持費の高さも、信頼性の高い専用部品の使用や、熟練の整備士による丁寧なメンテナンスあってこそ。
つまり、ボルボXC60の短所は、実は長所の裏返しとも言えるのです。
自分のニーズや価値観に合うかどうか見極めることが大切でしょう。
XC60の故障に関する口コミと評判
実際に、ボルボXC60のオーナーからはどのような評判が聞こえてくるのでしょうか。
口コミサイトなどを見ると、故障に関する書き込みは決して少なくありません。
例えば、価格.comのクチコミ掲示板では、2023年5月に「不具合が多いのですが、みなさんはどうですか?」というスレッドが立てられました。
オーナーからは、空気圧センサーの誤作動、BLISセンサー異常による各部の不動作、走行中のパワステ故障など、センサー類のトラブルが多数報告されています。
また、ドアやハッチの自動開閉の不具合、ディーゼルエンジンのO2センサーの異常なども目立ちます。
これらは、先進安全装備や利便装備の多さゆえの弱点とも言えそうです。
一方、故障らしい故障は起きていないという声も。
価格.comのレビューでは、「D4 AWD Inscription」オーナーが「殆ど故障はした事がありません」とコメント。
Twitter上でも、7年乗ったV40、2年乗ったS60で大きなトラブルはなかったというユーザーの投稿が見られました。
つまり、ボルボXC60の故障に関する評判は賛否両論というのが実情のようです。
少なくとも、日本車と比べて格段に壊れやすいという訳ではなさそうですね。
ボルボXC60の欠点と課題点
ボルボXC60の欠点は、故障リスク以外にもいくつか指摘されています。
特に気になるのが、以下の3点です。
燃費の悪さ
アクセルレスポンスの鈍さ
ディーゼルエンジンの騒音・振動
ボルボXC60は重量1.7〜2.1トンと車重が重く、排気量2000cc以上のエンジンを搭載しているため、燃費の良さは期待できません。
特にガソリンモデルは10km/L前後と、同クラスのSUVとしてはやや劣る数字です。
欧州車らしく、発進時のアクセルレスポンスはスムーズさよりも安全性を重視した設計。
そのため、少し踏み込み足りない感覚を覚える人もいるようです。
慣れが必要かもしれません。
ディーゼル車の最大の弱点であるエンジン音は、ボルボXC60も例外ではありません。
最近のモデルは防音性能が向上しているものの、走行中のノイズや振動は、同クラスのガソリン車と比べると大きめ。
遠出のドライブでは疲れが溜まりやすいかもしれません。
その他、オプションを付けると車両本体価格が跳ね上がること、Apple CarPlayなどの先進装備が未対応なこと、日本の道路事情に合わせたチューニングがなされていないことなども、マイナス点として挙げられます。
総合的に見れば、ボルボXC60にも一長一短があると言えそうです。
しかし、どんな車にも一口に「完璧」とは言えないのが実情。
むしろ、こうした個性をメリットと捉え、自分のカーライフに合うかを見極めることが肝要と言えるでしょう。
ボルボXC60の中古車を買うメリット
ボルボXC60の新車は、正直なところ庶民の手の届きにくい価格帯。
そこで、選択肢の一つとして浮上するのが中古車です。
実は、ボルボXC60の中古車には、以下のようなメリットがあります。
割安で購入できる
程度の良い車が見つかりやすい
初期不良のリスクが低い
未使用の純正部品が手に入りやすい
まず、中古車市場では新車の半額以下、人気グレードも400万円前後の予算で狙えます。
ボルボの買い手層の多くはマニアで、大切に扱う人が多いため、程度の良い個体との出会いも期待大。
ディーラー車なら、5〜6年落ちでも内外装の綺麗な車両が見つかるでしょう。
新車ではどうしても避けられない初期不良のリスクも、中古車なら最小限。
ボルボXC60の故障の多くは、購入後1〜2年以内に発生していますから、その期間を超えた車両を選べば安心です。
万一故障しても、比較的出回りの多い現行型なら、純正部品の在庫切れに悩まされることは少ないはず。
むしろ、生産完了から年数の経った旧型モデルより、部品調達はしやすいと言えます。
デメリットを挙げるなら、新車ほどの選択肢の広さは望めないこと。
グレードやオプション、ボディカラーなど、欲しい仕様の車両を見つけるには、ある程度時間と労力が必要になります。
とは言え、予算を抑えつつ、質の高いボルボXC60に乗りたいなら、中古車は非常に有力な選択肢。
新車と同様、信頼できる販売店選びがカギを握ります。
ボルボを選ぶ人の特徴と傾向
ここまで、ボルボXC60の魅力と課題について見てきました。
ここで気になるのが、そもそもどんな人がボルボを選ぶのかという点。
ズバリ、ボルボ、特にXC60に惹かれる層は、以下のような特徴があると言われています。
安全性を何より重視する
上質でシンプルなデザインを好む
ステータスよりも実用性を求める
大衆車とは一線を画す個性を愛する
ボルボの最大の武器は「安全」。
自動ブレーキをはじめとする先進安全装備の積極的な採用は、安全性を何より重視するファミリー層の心を掴んでいます。
自分の家族を何があっても守りたいと願うなら、XC60は心強い味方になるでしょう。
北欧デザインを思わせるシンプルで洗練されたフォルムも、ボルボファンの心をくすぐるポイント。
過剰な装飾は一切なく、あくまで上質でタイムレスなデザインを追求。
内装の質感の高さもお墨付きです。
ボルボを選ぶ人の多くは、ブランド力よりも使い勝手の良さを重視するタイプ。
広い室内空間や、使い勝手の良い収納スペースなど、XC60の実用的な設計は、そんなユーザーの心に響くはず。
また、国産車や他の欧州車とは一線を画すボルボらしさも、大きな魅力。
これぞボルボというデザインや乗り味は、他人とは違うクルマに乗りたいという個性的なオーナーを惹きつけてやみません。
もちろん、こうした傾向はあくまで平均的なもの。
ボルボオーナーと一言で言っても、十人十色の価値観やライフスタイルがあるのは当然です。
ですが、クルマ選びの参考になる部分は少なくないはず。
ボルボに惹かれる理由を考えることで、自分に本当に合う一台が見えてくるかもしれません。
ボルボXC60の人気色と内装の魅力
ボルボXC60の購入を検討する上で、外装色と内装色の選択は見逃せないポイント。
その中でも、ボルボXC60の人気色と言えば、以下の4つが挙げられます。
デニムブルー
ブライトダスク
フュージョンレッド
ヴェイパーグレー
落ち着いたネイビー系の「デニムブルー」は、ボルボらしいシックな雰囲気を醸し出す定番カラー。
どんなシーンにもマッチする使い勝手の良さが人気の理由です。
明るめのシルバー「ブライトダスク」は、上品でモダンな印象を与えます。
ボディラインの美しさを際立たせる効果も。
都会的でスタイリッシュな一台に仕上がります。
情熱的な赤「フュージョンレッド」は、スポーティな魅力を引き出すカラー。
ボルボらしからぬ個性的な色合いで、他とは一線を画す存在感を放ちます。
「ヴェイパーグレー」は、シルバーよりも濃いめのグレー。
シックでエレガントな大人っぽさを演出します。
シンプルなだけに、ボディデザインの特徴がより際立つのもポイントです。
気になる内装は、スウェーデンの伝統美術工芸をイメージしたデザインが魅力。
例えば、ドリフトウッド「流木」をモチーフにしたウッドパネルは、まるでランプシェードのような温かみを感じさせます。
ガラス製のシフトノブも高級感に一役買っています。
ベージュやブロンドと呼ばれるオフホワイトのレザーシートは、シンプルながら品格を感じさせる佇まい。
黒革シートなら、引き締まった印象で精悍さを増します。
ボルボXC60は外装色と内装色の組み合わせ方次第で、がらりと雰囲気が変わるのも面白い。
自分らしさを表現できる一台を、じっくり探してみてはいかがでしょうか。
お得に乗れる中古XC60の狙い目
ボルボXC60の購入を考えるなら、中古車も選択肢に入れたいところ。
その際は、以下のような狙い目を押さえておくと、お得に良質な一台を手に入れられるかもしれません。
2017年以降のマイナーチェンジ後モデル
ガソリンターボエンジンの「T5」グレード
ディーゼルターボエンジンの「D4」グレード
人気オプションの「インスクリプション」
2017年のマイナーチェンジを境に、ボルボXC60の品質は大きく向上。
特にセンサー類の誤作動トラブルが減少したと言われています。
エクステリア、インテリアのデザインも一新され、モダンな印象に。
この世代なら、比較的安心して選べるはずです。
エンジンは、2リッターガソリンターボの「T5」が扱いやすく、コスパ良し。
パワフルさよりも、燃費性能と使い勝手の良さを重視するなら、正解と言えるでしょう。
ディーゼルターボの「D4」なら、卓越した低速トルクと余裕の走りが魅力。
重厚なボディを軽々と引っ張るパワーは、クルマ選びのプロをも唸らせます。
ただ、現在では中古車市場での流通台数は少なめ。
狙うなら、スピード勝負になるかもしれません。
グレードは、上級の「インスクリプション」をチェック。
ベーシックな「モメンタム」と比べ、専用レザーやオーディオなどが充実。
それでいて、中古車なら価格差はわずか数十万円ほど。
新車と違い、お得感があります。
さらに、ぜひ押さえておきたいのがボディカラー。
ボルボXC60の魅力を引き出す人気色、「デニムブルー」「オニキスブラック」の2色は、市場に出回ることが少ない稀少カラー。
この色なら、他人とかぶる心配もないでしょう。
年式、グレード、カラー、こだわりどころは人それぞれ。
でも、自分の好みをしっかり持つことが、運命の一台との出会いにつながるはず。
じっくり吟味して、長く付き合える相棒を見つけてくださいね。
ボルボ XC60が壊れやすいと噂される背景
ボルボXC60には「壊れやすい」というネガティブな評判がつきまといます。
しかし、故障の多さは本当なのでしょうか?
ここでは、ボルボXC60の信頼性に疑問符がつく理由を、背景から探ってみたいと思います。
信頼性に定評あるボルボのおすすめグレード
まず押さえておきたいのが、ボルボ車全般の信頼性の高さ。
欧州の厳しい品質基準をクリアし、北欧の過酷な環境に耐えうる堅牢さは、世界が認めるところです。
特に、故障の少なさでは定評のあるグレードが存在します。
例えば、ディーゼルエンジン搭載のD4。
高い信頼性を誇る日本製部品を随所に使用し、ロングライフを実現。
10万km以上のロングラン車両も珍しくありません。
同様に、ガソリンターボエンジンのT5も高い完成度を誇ります。
シンプルな直列4気筒ターボは、余計な機構がないため壊れにくいのが特徴。
過給圧の制御も適度に抑えられており、無理のない設計です。
こうしたグレードを選べば、まず間違いなし。
決して壊れやすいクルマではないことを、肝に銘じておきましょう。
ボルボはやめとけ?その理由を検証
とはいえ、根強い「ボルボ=壊れる」のイメージ。
なぜ、こうした評判が広まったのでしょうか。
その理由として、以下の3つが考えられます。
電子制御系の不具合の多さ
複雑化する機構とメンテナンスの難しさ
旧世代モデルの印象の固定化
まず、電子制御系の不具合の多さ。
ボルボXC60の装備の充実ぶりは、諸刃の剣と言えます。
数多くのセンサーやコンピューター制御により、高度な運転支援を実現する一方、それらの誤作動が起こりやすいのも事実。
警告灯の点灯やシステムのフリーズなど、オーナーを困惑させるトラブルが多発しているのです。
次に、複雑化する機構とメンテナンスの難しさ。
ターボチャージャーや可変バルブタイミング、ダイレクトインジェクションなど、最新鋭の環境技術を投入することで、ボルボXC60のエンジンは高い性能と低燃費を両立。
でも、半面、専門的な知識と設備がないと整備が難しく、不具合の修理にも時間と費用がかかる点は、デメリットとして挙げられるでしょう。
さらに、旧世代モデルの印象の固定化も見逃せません。
1980年代後半から2000年代前半にかけての旧型ボルボ車は電装系トラブルが多く、必ずしも信頼性は高くありませんでした。
ガソリンエンジンの内部設計にも改善の余地が。
その当時の「壊れやすいボルボ」像が、まだ根強く残っているのです。
しかし現行XC60は、こうした課題の克服を図った意欲作。
電子制御系の安定性、エンジンの完成度は以前とは雲泥の差。
メンテナンス性の悪さも、ディーラーの努力で随分改善されました。
過去のイメージに惑わされず、現在のボルボの実力を見極めることが肝要と言えるでしょう。
データから見るXC60の故障率の実態
ここまでボルボXC60の評判を探ってきましたが、データから見るとどうなのでしょうか。
2017年以降のXC60の実際の故障率について調べてみました。
英国の市場調査会社「J.D. Power」の調べによると、ボルボXC60の故障率(台数1,000台当たりの不具合指摘数)は151件。
同クラスの平均135件と比べるとやや多めですが、ワースト3に入るほどではありません。
ちなみに、最も故障の多いブランドは177件で、ボルボとはまだ開きがあります。
一方、ボルボ車全体の故障率ランキングを見ると、意外な事実も。
近年はワースト10以内に入ることが多く、2017年にはワースト3位に転落したことも。
このデータだけを見れば、ボルボ車は壊れやすいと言わざるを得ません。
しかし、その内訳を詳しく見ると、電装系の小さなトラブルが目立つだけで、エンジンやミッションなど重大な不具合は少ないのです。
むしろ、エアコンや電動シートの不調など、利便装備周りの故障が目立ちます。
J.D. Powerでもこれを考慮し、「深刻な故障」と「些細な不具合」に分けて集計していますが、ボルボは後者の割合が突出して高いのが特徴です。
ボルボXC60に限って言えば、2020年以降はセンサー類の改良により不具合は減少傾向。
初期型に比べ、格段に安定した品質を実現しています。
つまりデータを総合的に判断すると、ボルボXC60の故障率は決して低くはないものの、致命的なほど高いわけでもない。
中間〜やや下位の評価が妥当と言えるでしょう。
些細な故障も含めれば壊れやすい部類に入るが、ドライブに支障をきたすような重大な不具合は少ない、というのが現状のようです。
このあたりを踏まえ、自分なりにボルボXC60の実力を見極めるのが賢明。
一概に壊れやすいとは言い切れず、むしろ許容範囲内の故障率と捉えることもできるはずです。
メンテナンス次第で克服できる課題も多いでしょう。
大切なのは、ボルボXC60の良さと向き合うこと。
北欧デザインの美しさ、上質な室内空間、そして何より圧倒的な安全性能。
そのメリットを享受できるなら、多少の故障リスクは覚悟の上と割り切ることも大事かもしれません。
もちろん、無理のない予算で、できるだけ条件の良い一台を選ぶのは大前提。
でも、少々の覚悟を決めることで、人生を豊かにする相棒が見つかる。
ボルボXC60なら、それだけの価値は充分にあるはずです。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
まとめ:ボルボXC60の信頼性と選び方について
- ボルボXC60は壊れやすいという評判があるが、実態は複雑
- 電装系の小さなトラブルが多いが、致命的な故障は少ない
- 2017年以降のモデルは品質が大幅に向上している
- T5やD4グレードは信頼性が高く、おすすめ
- 中古車購入時は2017年以降のモデルがお得で安心
- 定期的なメンテナンスが信頼性向上の鍵
- 高い安全性能と洗練されたデザインが魅力
- 維持費は日本車より高めだが、それに見合う品質がある
- ディーラー数の少なさやリセールバリューの低さに注意
- 安全性重視のファミリー層に人気が高い
- 人気色はデニムブルーやブライトダスクなど
- 購入前に試乗や口コミ確認で自分に合うか見極めが重要