アウディ S3は、高性能と洗練されたデザインを兼ね備えたプレミアムコンパクトスポーツです。
しかし、「どんな人が乗る」のか、具体的なイメージがつかみにくい方も多いのではないでしょうか?
この記事では、アウディ S3の特徴や評価、中古車情報などを詳しく解説し、S3オーナーの実像に迫ります。
S3の魅力である310馬力の「速さ」や、quattroによる安定した走りはもちろん、「乗り心地」や「価格」面での課題にも触れていきます。
また、「MT」の有無や「スポーツバック」の評価など、購入を検討する上で気になるポイントも解説。
S3が欲しいと考えているスポーティ志向の高級車ファンにとって、必見の情報をお届けします。
- アウディ S3の特徴と、どんな人が乗るのかを詳しく解説
- S3の走行性能や乗り心地、価格など、購入前に知っておくべき情報
- S3の中古車市場の動向と、購入時の注意点
- S3オーナーの評価や口コミから見える、実際の満足度や課題
アウディS3はどんな人が乗る?スポーティな走りを愉しむ人
アウディS3は、スポーティな走りを求めるドライバーに人気の高いモデルです。
その魅力は、力強いパフォーマンスと洗練されたデザインにあります。
ここでは、S3の特徴や評価について詳しく見ていきましょう。
アウディ S3の欠点はタイヤの減りが早い
アウディS3は高性能なスポーツモデルですが、その分、タイヤの減りが早いことが欠点として挙げられます。
強力なエンジンパワーと quattro の4WDシステムにより、コーナリング時などにタイヤへの負荷が大きくなるためです。
2018年1月22日投稿のクチコミでは、「285馬力もあるのに、出足がもうひと息。
タイヤの減りが早い」と指摘されています。
S3のタイヤは高グリップタイプが多く、通常のタイヤよりも摩耗が早い傾向にあります。
タイヤの減りが早いことは、交換頻度が高くなることを意味します。
タイヤ1本あたりの価格も高めなので、維持費がかさむ要因となります。
ただし、S3の駆動力を引き出すためには、グリップ力の高いタイヤが不可欠です。
そのため、S3オーナーは、タイヤの状態をこまめにチェックし、摩耗が進んだら早めに交換することが大切です。
あわせて、急発進や急ハンドルを控えるなど、タイヤに優しい運転を心がけることも肝要と言えるでしょう。
アウディ S3の乗り心地はスポーツカーらしく硬め
アウディS3の乗り心地は、スポーツカーらしく硬めに仕上げられています。
サスペンションの設定がやや固く、路面の凹凸を拾いやすい特性があります。
ある口コミでは、「段差での突き上げが気になるので同乗者の乗り心地は不評」との指摘がありました。
また、「低速では乗り心地が悪いだけのマグネティックライドも高速域では安心感につながっている」という声も。
S3には、アウディが誇る先進サスペンション「マグネティックライド」が搭載されています。
これは、路面状況に合わせてダンパーの硬さを電子制御で変化させるシステムです。
高速走行時には硬めのセッティングで優れた安定感を発揮します。
一方で、街乗りなどの低速域では硬さが目立ち、乗り心地が多少犠牲になります。
ただ、スポーツカーとしては許容範囲内と言えるでしょう。
乗り心地重視のユーザーにはやや不向きかもしれませんが、スポーティな走りを愉しみたい人には魅力的な仕上がりです。
アウディ S3は速い!加速力に定評あり
アウディS3は、卓越した加速力を誇るモデルです。
2017年9月12日投稿のクチコミでは、「高速走行時や追い越し時の加速は必要にして十分」と高く評価されています。
S3のエンジンは、2.0リッターの直噴ターボ。
最高出力310ps、最大トルク400Nmを発生します。
トランスミッションは7速Sトロニックを採用。
0-100km/h加速はわずか4.8秒を実現しています。
この加速力は、ライバル車のBMW M135iやメルセデスAMG A35と比べても遜色ありません。
むしろ、quattroの4WDシステムによって、よりスムーズで力強い加速フィールを得られると言えます。
2021年7月7日投稿のレビューでは、「Dynamic(ダイナミック)モードでも加速感が物足りない」との意見がありました。
しかし、同時に「落ち着いたチューンドアップ」「TTクーペの方が上」とも述べられており、S3の加速性能の高さがうかがえます。
抜群の加速力は、高速道路での合流や追い越し、峠道などのスポーツ走行で真価を発揮。
ドライバーの意のままに車を操れる快感が味わえます。
正統派スポーツセダンとして、速さを愉しみたい人にピッタリのモデルと言えるでしょう。
アウディ S3の馬力は300馬力超のハイパフォーマンス
アウディS3のパワートレインは、2.0リッターの直列4気筒TFSI(ターボ付き直噴ガソリン)エンジンを搭載しています。
このエンジンは、最高出力310ps/5,450-6,500rpm、最大トルク400Nm/2,000-5,450rpmを発生。
300馬力を超える高出力を実現しており、リッター当たり出力は155ps/Lに達します。
同クラスのスポーツモデルの中でもトップレベルのパフォーマンスを誇ります。
エンジンには、アウディの技術の粋が注ぎ込まれています。
シリンダーヘッド一体型排気マニホールドの採用で、排気ガス温度を適切に保ち、ターボチャージャーの反応を高めています。
また、デュアルインジェクション(筒内直接+ポート噴射)や、アウディバルブリフトシステムなどの先進技術も投入。
高出力と同時に、低燃費や低エミッションも追求しています。
JC08モード燃費は12.4km/Lを達成。
欧州排出ガス規制ユーロ6をクリアしています。
このハイパフォーマンスなエンジンに、7速Sトロニック(デュアルクラッチトランスミッション)と、quattroの4WDシステムを組み合わせることで、S3の圧倒的な走りが生み出されているのです。
速さと環境性能を高い次元で両立した、アウディらしいパワーユニットと言えるでしょう。
アウディ S3は欲しいが価格は600万円超と高額
アウディS3は、スポーティな走りと高級感を兼ね備えた魅力的なモデルですが、一方で価格の高さが課題として指摘されています。
新車価格は681万円と、同クラスの国産スポーツセダンと比べると200万円以上高額です。
2017年9月9日投稿の口コミでは、「新車で購入すると700万近い費用となる」と述べられています。
また、別の口コミでは「A3と同じ形なのにどうして2倍近い値段がするのか。
総額で600万円ぐらいしていた」と疑問を呈する声もありました。
確かに、ベースモデルのアウディA3は400万円前後で購入できます。
それに比べるとS3の価格設定は割高に感じられるかもしれません。
しかし、S3には310馬力のハイパフォーマンスエンジンをはじめ、専用装備が多数盛り込まれています。
高剛性ボディ、スポーツサスペンション、専用エクステリア、上質な内装など、A3から大幅にグレードアップされているのです。
単なるA3の高出力版ではなく、開発段階から別物として設計されたモデルだと言えます。
また、ドイツ本国では「プレミアムコンパクトスポーツ」というカテゴリーが確立しており、メルセデスAMG A35やBMW M135iなどのライバル車も同等の価格帯に位置しています。
むしろ、ブランドイメージを考慮すれば、S3の価格は納得できるものかもしれません。
とは言え、600万円超は決して安くはありません。
スポーツ性能と高級感を求める人には魅力的ですが、コストパフォーマンスを重視する層には手の届きにくい価格と言えるでしょう。
2018年1月22日投稿のクチコミでは「値段は高い。
オプション込みだと高すぎる!」と手厳しい意見も。
S3への高い支持は続いていますが、価格面での評価は分かれるところです。
予算との兼ね合いをよく考えた上で、購入を検討する必要がありそうです。
アウディ S3にMTはない、ATのみのラインナップ
アウディS3には、マニュアルトランスミッション(MT)のラインナップがありません。
搭載されるトランスミッションは、7速デュアルクラッチトランスミッションのSトロニックのみです。
ほとんどのアウディ車はMTモデルを設定していません。
高度なトルクコンバーターATやデュアルクラッチATの開発に力を入れており、マニュアル車はごく一部の限定グレードにしか用意されていないのが現状です。
2020年に発売された新型S3でも、MTの設定はありません。
欧州でもATモデルに人気が集まっており、S3にMTのニーズは限定的と判断されたのでしょう。
スポーツ性を重視するS3では、シフトチェンジのスピードと素早いレスポンスが求められるためです。
ただ、MTの設定が無いことを残念がるユーザーの声も少なくありません。
2017年9月9日に投稿された口コミでは、「早い車は何かを犠牲にしなければならない、そしてMTこそが絶対だと思い込んでいた」と述べられています。
スポーツカーの醍醐味は、アクセルとクラッチとシフトレバーを自分の手足で操り、エンジンと一体になる感覚にあるという意見は根強いものがあります。
欧州の一部メーカーは、MTモデルを徐々に廃止する流れにありますが、ポルシェ911やBMW M3などはMTを守り続けています。
一方で、デュアルクラッチATの性能向上により、MTへのこだわりは薄れつつあるのも事実です。
実際に、先の口コミでは「DCTは人による操作では絶対に実現できない速度で変速可能」と書かれており、ATのポテンシャルの高さを認めています。
海外では一部にMT人気が根強いものの、日本市場においてMTの必要性は著しく低下しています。
都市部の渋滞などを考えれば、ATの利便性は大きなアドバンテージと言えるでしょう。
S3に限らず、今後MT車の選択肢が増える可能性は低そうです。
ATのデメリットをより洗練された制御技術で補いつつ、MTならではの操作感を再現する工夫が進むことに期待したいところです。
アウディ S3はどんな人が乗る?高級感とスポーツ性能を求める人
アウディS3は、プレミアム感とダイナミックな走りを高い次元で両立したモデルです。
洗練されたデザインと上質な内装、ハイパフォーマンスなパワートレインを兼ね備え、単なるコンパクトスポーツとは一線を画す存在感を放っています。
そんなS3を選ぶのは、高級感とスポーツ性能の両方を求める自動車マニアと言えるでしょう。
アウディ S3の中古車は2〜3年落ちが狙い目
アウディS3の新車価格は600万円を超える高額モデルですが、中古車市場に目を向けると、比較的お買い得な価格で購入できる可能性があります。
特に、2~3年落ちの低走行車がおすすめです。
2017年9月9日に投稿された口コミでは、「新車で購入すると700万近い費用となるが、2年落ちの中古であれば400万円前後で購入可能」と指摘されています。
実際に、2021年式のS3スポーツバックの相場を見ると、走行距離1万km程度で500万円台前半の物件が見つかります。
また、2019年式の同グレードなら、450万円前後で取引されているケースもあります。
新車と比べて100万円以上の価格差があり、コストパフォーマンスに優れていると言えるでしょう。
中古車を選ぶ際は、ディーラー系の認定中古車がおすすめです。
2017年9月9日の口コミでも「正規代理店の認定中古車をおすすめする」と述べられています。
メーカー基準の厳しい品質チェックを受けた車両なので、品質面での安心感が高いのが特長です。
一方、中古車はいくつか注意点もあります。
ひとつは、ランニングコストの高さです。
ブレーキパッドやタイヤの交換頻度が多く、メンテナンス代が嵩むケースがあります。
事前に維持費の目安を把握しておく必要があるでしょう。
もうひとつは、経年劣化による不具的な症状の発生です。
経年劣化に伴い、エアコンの効きが悪くなったり、インテリアの傷みが目立ってきたりするおそれがあります。
しっかりとメンテナンスされた車両を選ぶことが肝要ですが、年式が古くなるほど不具合のリスクは高まります。
10年以上経過した車両は、思わぬトラブルに見舞われる可能性もゼロではありません。
以上の点を考慮すると、S3の中古車は2~3年落ちの低走行車が狙い目だと言えます。
新車登録から日が浅いため、不具合の心配が比較的少なく、お買い得感の高い価格設定となっているケースが多いためです。
予算との兼ね合いにもよりますが、できる限り新しい年式のS3を選ぶことで、より長く快適なカーライフを送れるでしょう。
初めて高級スポーツカーを購入する人にも、認定中古車のS3はおすすめの一台だと言えます。
アウディ S3スポーツバックはユーティリティも評価高い
アウディS3スポーツバックは、スポーティな走りを愉しめるだけでなく、日常使いにも優れた実用性を備えていると評価されています。
エクステリアは、洗練されたデザインのなかにもアグレッシブさがあり、スポーツモデルらしい存在感を放っています。
その一方で、全長4,350mm、全幅1,815mmとコンパクトなボディサイズは、取り回しの良さにつながっています。
ラゲージスペースは340Lを確保。
後部座席を倒すと1,180Lまで拡大できます。
ゴルフバッグを横積みするのはやや難しいものの、日常的な荷物の積載には十分な容量と言えるでしょう。
居住性については、前席の空間は広々としており、長距離ドライブでも疲労が少ないと好評です。
着座位置が低めに設定されているため、スポーツカーらしい運転姿勢を実現。
一方、後席は全高が低いこともあって、大柄な人には窮屈に感じられるかもしれません。
とはいえ、同クラスのスポーツモデルとしては標準的な居住性だと言えます。
アウディ車の特長は、上質な内装にあります。
S3スポーツバックも、スポーティさを強調しつつ、質感の高さを感じさせる仕上がりとなっています。
素材や加飾パーツは吟味され、丁寧に組み上げられているのが特徴です。
またMMIを中心とした先進装備の充実ぶりも、S3の魅力のひとつ。
12.3インチのバーチャルコックピット、10.1インチの大型タッチスクリーン式MMIなどを標準装備。
快適性や利便性を大きく高めています。
2020年8月18日の記事では、「高速安定性の高さ」「四輪駆動の安心感、天候を選ばない走行安定性」「道の狭い地方の交通環境でも扱いやすい」といったS3スポーツバックの実用面の良さが指摘されています。
アウディS3は本格的なスポーツモデルでありながら、日常での扱いやすさを兼ね備えている。
それこそが、多くのユーザーを惹きつける最大の魅力だと言えるでしょう。
高級スポーツカーを初めて購入する人にとって、S3スポーツバックは最適な選択肢のひとつだと言えます。
アウディ S3は総合評価で満足度の高いモデル
アウディS3は、オーナーから高い評価を受けている人気モデルです。
スポーティな走りと洗練されたデザイン、上質なインテリアが高く支持され、総合的な満足度の高さがうかがえます。
クチコミサイト「carview!」のS3スポーツバック(2013年モデル)のページを見ると、全14件のクチコミ評価の平均点は4.1点(5点満点)。
特に「デザイン」と「走行性」の評価が高く、いずれも4点を超えています。
「運転することが楽しく感じる」「走る・止まる・曲がると言った走行性能は比べ物にならないほど前車を上回っており、アウディのSモデルに乗っているということを実感させてくれる」といった声が寄せられており、S3のスポーツ性能の高さに対する満足度の高さがうかがえます。
また、別のクチコミサイト「みんカラ」のS3セダンのページでは、オーナー評価の平均点が4.6点。
「運転が楽しくなる」「速くて扱いやすい」といった声が並び、S3に対する好意的な評価が目立ちます。
一方で、不満点として挙げられているのが、燃費の悪さです。
「燃費が今ひとつ良くない」といった指摘が複数見られました。
パワフルなターボエンジンと4WDシステムを搭載するS3は、燃費の良さを売りにしているわけではありませんが、スポーツカーゆえの燃費の悪さはデメリットのひとつと言えるでしょう。
ただ、多くのユーザーは燃費の悪さを許容範囲内と捉えているようです。
「燃費を気にする方はやめた方が良いが、何物にも代えがたい車」といった声もあるように、S3の卓越した走りと満足感の高さが、燃費の悪さをカバーしていると言えます。
価格の高さを不満視する向きもありますが、同クラスの国産スポーツセダンに比べて割高なのは事実。
それでも「値段が高いと思う人が多いかもしれないが、それ相応の価値があると思う」と評価するユーザーは少なくありません。
2019年1月1日投稿のクチコミでは「グリルを除き、このフォルムが好きで購入した。
走りは楽しく申し分ない」との声が。
高い購入コストを上回るS3の価値を感じ取っているオーナーが多いことがうかがえます。
維持費の高さも懸念材料のひとつですが、「乗って損はない」「一度乗ると虜になる」といった声が多数。
S3の卓越したパフォーマンスと所有する悦びが、コストに対する不安を払拭していると言えるでしょう。
総じて、アウディS3は、スポーツ性能と高級感、質感の高さが高いレベルで融合した稀有なモデルだと評価できます。
価格や燃費の面で課題はありますが、それを凌駕するほどの魅力を備えている。
だからこそ多くのオーナーから強い支持を集め、高い満足度を得ているのだと言えます。
S3は、スポーツカーに求める様々な要素を高次元で満たしてくれる、正統派プレミアムコンパクトの最右翼だと言えるでしょう。
まとめ:アウディS3の魅力とオーナー像について
- アウディS3はスポーティな走りを求めるドライバーに人気
- 310馬力の2.0リッターターボエンジンを搭載
- quattroの4WDシステムで優れた走行安定性を実現
- 0-100km/h加速は4.8秒と高性能
- 新車価格は600万円超えと高額だが中古車なら比較的安価
- スポーツカーらしく乗り心地は硬め
- タイヤの減りが早いのが欠点の一つ
- MTの設定はなくAT(Sトロニック)のみ
- スポーツバックは実用性も高く評価が良好
- 高級感とスポーツ性能を求める自動車マニアに人気
- 総合的な満足度は高いが燃費の悪さが課題
- 高性能と実用性のバランスが取れた正統派スポーツカー