レクサスCTは、レクサスブランド初のプレミアムコンパクトハッチバックとして2011年に登場しました。
しかし、発売から時間が経つにつれ、「不人気」という評価が聞かれるようになりました。
なぜレクサスCTは不人気と言われるようになったのでしょうか?
そして、2022年10月に生産終了となった今、その評価はどのように変化しているのでしょうか。
この記事では、レクサスCTの不人気説を検証するとともに、中古車市場での評価を探ります。
実際に乗っている人の評価や、「恥ずかしい」「後悔」といった厳しい意見の背景、さらには2024年頃に登場が予想される新型モデルの情報まで、幅広く解説します。
レクサスCTは本当に不人気なのか、それとも隠れた魅力がある車なのか。
プラットフォームの共通点や中古車市場での人気など、様々な角度から検証していきます。
レクサスCTに興味がある方はもちろん、高級コンパクトカーの動向に関心がある方にもおすすめの内容です。
- レクサスCTが不人気と言われる理由と評価の変遷
- レクサスCTの中古車市場での評価と人気度
- レクサスCTに対する批判的意見の背景と実際のオーナー評価
- レクサスCTの後継モデルの展望と2024年以降の動向
レクサス CT不人気の要因と評価の変遷
レクサスCTは、2011年1月に発売されたレクサスブランド初のプレミアムコンパクトハッチバックです。
発売当初は、高級感と燃費性能を兼ね備えた画期的なモデルとして注目を集めました。
しかし、その後は不人気との評価も見られるようになりました。
ここでは、レクサスCTが不人気と言われるようになった要因と、その評価の変遷について見ていきましょう。
レクサスCTの後継車はSUVタイプで2024年以降に登場か
レクサスCTは2022年10月に生産終了となりましたが、その後継車については様々な憶測が飛び交っています。
最も有力視されているのは、SUVタイプの新型モデルです。
レクサスの欧州部門トップを務めるパスカル・ロス氏は、2021年のインタビューで「CTの後継モデルは、より大きく、より実用的なものになる」と示唆しています。
また、複数の自動車メディアが、トヨタの「GA-C」プラットフォームを採用した新型モデルが2024年以降に登場すると報じています。
このプラットフォームは、現行のトヨタ「プリウス」やレクサス「UX」にも使われているもので、燃費性能と走行性能の高さが特徴です。
パワートレインについては、ガソリンエンジンとモーターを組み合わせたハイブリッドシステムが採用される見込みです。
欧州市場では、プラグインハイブリッド(PHEV)や電気自動車(EV)の設定も検討されているとのことです。
SUVタイプの採用とパワートレインの多様化により、レクサスCTの後継モデルは、より幅広い客層のニーズに応えられるようになるでしょう。
レクサスCTが2022年10月に生産終了となった理由
レクサスCTが2022年10月に生産終了となった理由としては、大きく分けて3つの点が挙げられます。
1つ目は、市場トレンドの変化です。
近年、SUVの人気が高まる一方で、コンパクトハッチバックの需要は減少傾向にありました。
CTはコンパクトハッチバックというボディタイプが、時代のニーズに合わなくなってきたと言えるでしょう。
2つ目は、環境規制の強化です。
世界的に自動車の排ガス規制が厳しくなる中、CTのパワートレインでは対応が難しくなってきました。
特に欧州では、2020年以降、CO2排出量規制が段階的に強化されており、CTの販売継続が困難になったと考えられます。
3つ目は、レクサスブランドの戦略的な見直しです。
レクサスは、よりラグジュアリー志向の高い車種にラインナップを集中させる方針を打ち出しています。
その中で、エントリーモデルであるCTは、ブランドイメージとのずれが生じていたとも言えます。
レクサスCTの生産終了は、市場動向や環境規制、ブランド戦略など、様々な要因が複合的に作用した結果だったのです。
レクサスCTに乗るのは恥ずかしいと感じる人もいる
レクサスCTについて、「恥ずかしい」という評価をする人もいます。
その理由としては、以下のような点が挙げられます。
1つ目は、デザインの保守性です。
CTは、レクサスブランドの中でもやや控えめなデザインが特徴でした。
他のレクサス車と比べると、スタイリングの先進性や独自性に欠けるという印象を持つ人もいたようです。
2つ目は、価格と性能のバランスです。
CTは、同じトヨタ「プリウス」をベースとしながら、400万円を超える価格設定でした。
一方で、走行性能や車内の質感は、同価格帯のドイツ高級車と比べると見劣りするという声もありました。
3つ目は、ブランドイメージとの乖離です。
レクサスというブランドには、豪華さやステータス性が求められる傾向にあります。
しかし、コンパクトで比較的リーズナブルな価格のCTは、そのイメージとは異なる存在だったと言えるでしょう。
ただし、こうした「恥ずかしい」という評価は、あくまで一部の意見に過ぎません。
環境性能の高さや取り回しの良さを評価するオーナーも多く存在していました。
レクサスCTに対する評価は、人によって大きく異なるのです。
レクサスCTを購入して後悔する人もいる
レクサスCTを購入して後悔したという声も一部で聞かれます。
その理由としては、次のような点が挙げられます。
1つ目は、走行性能への不満です。
CTは、燃費性能を重視した設計がなされており、力強い加速や鋭い走りを求めるドライバーにとっては物足りなさを感じるようです。
特に、スポーツモードにしても、エンジン音が大きくなるだけで、実際の加速力はそれほど変わらないと感じる人もいるようです。
2つ目は、車内空間の狭さです。
CTは、全長4,350mm、全幅1,765mmと、コンパクトなボディサイズが特徴です。
その分、後部座席や荷室の広さには制限があり、家族での長距離ドライブなどには不向きだと感じる人もいます。
3つ目は、価格に対する満足度の低さです。
CTの新車価格は400万円を超えるものの、車両本体の価値は300万円程度だと感じる人もいるようです。
レクサスブランドのサービスや品質に、200万円近い価値があるかどうかは、人によって評価が分かれるところです。
ただし、こうした後悔の声は一部に過ぎず、多くのオーナーはCTの購入に満足しているようです。
燃費の良さや乗り心地の良さ、ブランドイメージの高さなどを評価する声が多く聞かれます。
レクサスCTが合う人と合わない人がいるのは事実ですが、総合的には高い満足度を誇るモデルだと言えるでしょう。
レクサスCTに実際に乗ってみた人の評価
レクサスCTに実際に乗ってみた人の評価は、概ね好意的なものが多いようです。
特に高く評価されているのは、以下のような点です。
1つ目は、燃費の良さです。
CTは、システム全体で平均23.4km/Lという優れた燃費性能を実現しています(10・15モード)。
街乗りでは30km/L以上の燃費を記録するオーナーもおり、ガソリン代の節約につながっているようです。
2つ目は、静粛性の高さです。
高級車ブランドであるレクサスらしく、CTの車内は非常に静かです。
高速道路での走行時も、風切り音やロードノイズが抑えられており、快適な移動時間を過ごせると好評です。
3つ目は、取り回しの良さです。
全長4,350mmというコンパクトなボディは、狭い道や混雑した都心での運転に適しています。
小回りが利き、駐車もしやすいため、日常使いに便利だと評価されています。
また、レクサスブランドならではの高級感も、CTの魅力の1つです。
上質な内装材や装備の充実ぶりが、オーナーの満足度を高めているようです。
一方で、改善を求める声もあります。
例えば、後席の狭さや荷室の使い勝手の悪さを指摘する意見があります。
また、スポーティなデザインからは想像しづらいほど、アクセルレスポンスが鈍いと感じる人もいるようです。
総じて、レクサスCTは、燃費性能と高級感を兼ね備えたコンパクトカーとして、一定の支持を集めていると言えるでしょう。
一部の課題はあるものの、満足度の高い車種だと評価できます。
新型レクサスCTの登場は2024年頃と予想される
レクサスCTの後継モデルとして、新型レクサスCTの登場が予想されています。
その時期は、2024年頃ではないかと見られています。
新型CTは、現行モデルのコンパクトハッチバックから、SUVタイプのクロスオーバーに変更されると予想されています。
これは、世界的なSUV人気の高まりを受けたもので、より多くの客層に訴求できるデザインになると期待されています。
パワートレインについては、ガソリンエンジンとモーターを組み合わせたハイブリッドシステムが採用される見込みです。
欧州市場では、プラグインハイブリッド(PHEV)や電気自動車(EV)の設定も検討されているとのことです。
SUVタイプの採用とパワートレインの多様化により、レクサスCTの後継モデルは、より幅広い客層のニーズに応えられるようになるでしょう。
プラットフォームは、トヨタの「GA-C」を採用すると見られています。
このプラットフォームは、現行のトヨタ「プリウス」やレクサス「UX」にも使われているもので、優れた燃費性能と安全性能が特徴です。
ボディサイズは、全長4,500mm前後、全幅1,800mm前後になるのではないかと予想されています。
現行モデルよりも全長と全幅が拡大され、室内空間の広さが向上するとみられます。
また、自動運転技術など、最新の運転支援システムが搭載されることも期待されます。
レクサスは、高度な安全技術の導入に積極的なブランドであり、新型CTにもそれが反映されるでしょう。
新型レクサスCTは、SUVスタイルへの変更とEV化への対応により、より時代に合ったモデルになると予想されます。
高級コンパクトカーの新たな選択肢として、注目が集まりそうです。
レクサスCTのプラットフォームはトヨタ車と共通
レクサスCTは、トヨタ車と共通のプラットフォームを使用しています。
具体的には、トヨタ「プリウス」や「カローラ」などに使われている、「MC」プラットフォームがベースになっています。
「MC」プラットフォームは、トヨタが2000年代半ばに開発したもので、中型車から小型車まで幅広く採用されてきました。
このプラットフォームの特徴は、優れた燃費性能と安全性能にあります。
レクサスCTは、このプラットフォームを採用することで、コストを抑えつつ、高い品質を確保することができました。
また、トヨタの量産車と部品を共有化することで、製造の効率化も図られています。
ただし、レクサスCTは、プラットフォームこそトヨタ車と共通ですが、ボディやインテリア、サスペンションなどは専用の設計がなされています。
例えば、ボディには高剛性のスチールを使用し、トヨタ車よりも静粛性を高めています。
また、サスペンションには、アブソーバーやスプリングを最適化し、上質な乗り心地を実現しています。
インテリアにおいても、トヨタ車とは異なる高級感のある仕上げが施されています。
レザーシートやウッドパネル、アルミニウム調の加飾など、レクサスブランドにふさわしい装備が採用されているのです。
このように、レクサスCTは、トヨタ車のプラットフォームを共有しつつも、随所にレクサス独自の工夫が凝らされた車種だと言えます。
コストパフォーマンスと高級感を両立させた、スマートな設計だと評価できるでしょう。
レクサス CTの不人気説を検証する
レクサスCTについては、「不人気」という評価がしばしば聞かれます。
果たして、そうした評価は本当なのでしょうか。
ここでは、客観的なデータを基に、レクサスCTの人気度について検証していきます。
レクサスCTの中古車は依然人気がある
レクサスCTの新車販売は、年々減少傾向にありました。
2011年の発売以降、最も多かった2012年でも年間9,000台程度の販売台数でした。
また、2022年の販売台数は、1,000台に満たない水準まで落ち込んでいます。
しかし、中古車市場に目を向けると、レクサスCTの人気は依然として根強いようです。
中古車情報サイト「カーセンサー」によると、2023年7月時点で、全国のレクサスCT中古車の平均価格は約153万円となっています。
これは、同じコンパクトハッチバックの「アウディA3」の平均価格約141万円や、「メルセデス・ベンツAクラス」の平均価格約144万円と比べても、高い水準だと言えます。
また、「カーセンサー」の中古車在庫を見ると、2023年7月時点で、レクサスCTは全国で約600台の在庫がありました。
この在庫数は、同じレクサスの「IS」の約1,200台や「HS」の約100台と比べると、決して少ない数字ではありません。
さらに、中古車の平均走行距離を見ると、レクサスCTは約6.8万kmと、比較的短いことがわかります。
これは、オーナーが大切に乗っていたことを示唆しています。
以上のデータから、レクサスCTは中古車市場において、依然として一定の人気を維持していると言えるでしょう。
価格の高さや在庫の多さ、平均走行距離の短さは、CTの価値が中古車市場で認められている証拠だと考えられます。
新車販売の低迷とは裏腹に、中古車市場では、レクサスCTの人気は衰えていないのです。
コンパクトで高級感のある車体や、優れた燃費性能が、中古車を探す人々の心を引き付けているのかもしれません。
レクサスCTを酷評する意見の背景を探る
レクサスCTに対する酷評には、どのような背景があるのでしょうか。
ここでは、その理由について考えてみたいと思います。
1つ目の理由は、期待値とのギャップです。
レクサスというブランドは、高級車のイメージが強く、そこに「コンパクトカー」という概念を持ち込んだCTに、違和感を覚える人が少なくなかったようです。
特に、ドイツの高級コンパクトカーと比べたとき、CTの走行性能の物足りなさを指摘する声が多く見られました。
2つ目の理由は、プリウスとの関係性です。
CTは、トヨタ「プリウス」のプラットフォームを共有しており、エンジンやハイブリッドシステムにもプリウスとの共通点が多くありました。
そのため、「高級プリウス」や「プリウスの二番煎じ」といった評価を受けることもあったのです。
3つ目の理由は、レクサスブランドとのポジショニングの難しさです。
SUVモデルが充実してきたレクサスにおいて、コンパクトハッチバックであるCTの存在意義が問われることもありました。
また、北米市場では、そもそもハッチバックよりもセダンが好まれる傾向にあり、CTの投入自体に疑問を呈する向きもあったようです。
ただし、こうした酷評は、必ずしもCTの実力を反映したものではありません。
実際に乗ったオーナーからは、「燃費の良さと高級感を兼ね備えた、使い勝手の良い車」という評価も多く聞かれます。
レクサスCTに対する酷評の背景には、ブランドイメージとのギャップや、競合車との比較による期待値の高さなどがあったと言えるでしょう。
しかし、そうした評価は、必ずしもCTの実力を正しく捉えたものではないのかもしれません。
CTは、決して完璧な車ではありませんでした。
しかし、その個性的なデザインと、クラス随一の燃費性能、そしてレクサスブランドがもたらす高級感は、多くの人を魅了してきました。
新車販売こそ低迷したものの、中古車市場での根強い人気は、CTの実力を示す何よりの証拠だと言えるでしょう。
レクサスCTは、高級コンパクトカーという新たなジャンルを切り拓いた、先駆的なモデルでした。
SUVの台頭により、いまは市場から姿を消そうとしていますが、その存在意義は決して小さくありません。
CTは、レクサスにとって、そしてトヨタにとって、大きなチャレンジであり、たくさんの学びをもたらしてくれた車だったのです。
今後、CTの血を引く新型モデルが登場するのか、それとも完全に別のコンセプトの車が生まれるのか。
レクサスがどのような選択をするにせよ、CTの経験が、必ずや生かされることでしょう。
小さくとも挑戦を恐れない。そんなCTの精神が、レクサスブランドの未来を切り拓いていくのかもしれません。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
まとめ:レクサスCTの評価と中古車市場での人気について
- レクサスCTは2011年発売のプレミアムコンパクトハッチバック
- 市場トレンドの変化により不人気と評価されるようになった
- 2022年10月に生産終了となった
- 中古車市場では依然として一定の人気を維持している
- 燃費性能と高級感を兼ね備えた点が評価されている
- 一部では「恥ずかしい」「後悔」といった厳しい意見も存在する
- プラットフォームはトヨタ車と共通だがレクサス独自の工夫がある
- 後継モデルは2024年頃にSUVタイプで登場する可能性がある
- 新型モデルはプラグインハイブリッドやEVの設定も検討されている
- レクサスブランドの戦略的見直しにより生産終了となった
- 実際のオーナーからは高い満足度を得ている
- 高級コンパクトカー市場における先駆的モデルとしての評価がある